神道のお墓について

今回は神道とそのお墓についてのご紹介です。

まず神道(しんとう)とは、日本生まれの民族宗教であり、その起源は縄文時代まで遡ると言われています。 「八百万(やおよろず)の神」と表現されているのですが、それほど神様の数が多いとの意味です。 仏教とは違い、特定の仏様に対してではなく、不特定多数の動物や植物、山や川、太陽や月など自然界のものや、宇宙に存在している全てのものや現象などを神としています。 ただ、神道にも最高神と称えられている神がいます。 それが「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」です。 天照大御神(あまてらすおおみかみ)は一度は耳にした事があるのではないかと思います。 神道はよく仏教と比較され、この違いはなにかと疑問に思う方も少なくありません。

仏教と神道の違い

教典

仏教においての教えは「釈迦の教えを経典」としたものです。 それに基づいて教義、戒律が存在するのですが、神道には教典がありません。 仏教においては「このようにしなくてはならない」との教えがあるのですが、神道にはそれがなく、決まりがないのが大きな違いです。

聖職者

仏教においての聖職者は「僧」「尼」であるお坊さんや尼さんが一般的ですが、神道では「神職」「神主」「巫女」が聖職者となります。 つまりお寺にはお坊さんや尼さんがおり、神社には神主さんや巫女さんがいるということです。

施設

仏教においては「お寺」が中心になっていますが、神道では「神社」が中心です。

参拝方法

仏教と神道の最も大きな違いが「参拝方法」です。 仏教においては、お賽銭をあげた後に合掌するのが一般的ですが、神道はお賽銭後に二礼二拍手一礼が一般的です。

そんな神道のお墓はどのようなものなのでしょうか。 さまざまな形があるのか、仏教のお墓と大きく違いがあるのかなど気になることはあると思います。 しかし、実は仏教と神道ではお墓の形に大きな違いは見られません。 教典も聖職者も施設も参拝方法も違うのに、なぜお墓の形式は同じなのでしょうか。 それはお墓を建てる文化そのものは、宗教から始まったことではなく日本の風俗習慣であるからです。

ただ、仏教と神道のお墓には少し違いがあるので説明していきます。
まず、神道のお墓には「仏教のお墓とほぼ似ている形のもの」と「棹石の先端(頭部分)が角兜巾(やや細くなっている)もの」と2つの種類があります。 角兜巾は熱田神宮のご神体である天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を表現しているという説がありますが、明確にはされていません。
神道のお墓には香炉がないことです。 神道ではお線香をあげません。 お線香の代わりに捧げるのは「玉串」と言う榊の枝に紙で作った紙垂を麻で結んで垂らしたものです。 そのため、香炉が必要ないので置いていないのが一般的です。 香炉の代わりに置いてあるのが「八足台」です。 その名の通り、8本の脚をつけた台のことで、そこに玉串を捧げます。

そしてもう一つ、仏教とのお墓の違いを挙げるなら『お墓に刻む文字』です。 お墓の形こそ同じように見えますが、お墓に刻む文字に違いが見られます。 仏教のお墓では戒名を用いていますが、神道は戒名ではありません。 戒名と同様の意味であると言われているのが『諡(おくりな)』です。 諡は、性別と年代によって変わるのが特徴です。

男性…稚郎子(幼児)・郎子(少年)・彦(青年)・大人(成人)・翁(老年)
女性…稚郎女(幼児)・郎女(少女)・姫(青年)・刀自(成人)・媼(老年)

また、神道のお墓には「○○家之お墓」とは刻まず、「○○家奥津城」や「○○家奥都城」と刻まれるのが一般的となっています。
ちなみに、○○家の後に続く「奥津城」「奥都城」は、神道のお墓を表すための言葉だと言われています。 「津」は一般の神道信徒の墓に使われ「都」は神官や氏子(その地の氏神におまつりをする人)に使用されます。

神道のお墓は寺院墓地に建てることはできません。 寺院墓地はお寺が管理する墓地ですから、お寺の檀家になる必要があるため、神道のお墓を建てるのは不可能です。 そのため、神道のお墓を建てる場合は、神社が管理する墓地か民営墓地、公営墓地を選ぶ必要があります。

最近では神道のお墓も増えているようです。
ただ、神道だからこの形のお墓を建てなくてはならないと言う決まりはありません。 仏教のお墓のように、洋型墓でもデザイン墓でも良いのです。 仏教のお墓に決まりがないように、神道のお墓にも決まりがない事を覚えておきましょう。

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