家のリフォームは知っているけれど「お墓のリフォーム」は聞いたことがないという方が多いと思います。
お墓は「石」で出来ているため、木材をはじめ、他の素材よりは劣化が遅いものです。
お墓は一度建てると何代にも渡って受け継がれていくものです。
ただ、ある程度年月が経つと、さまざまな症状が現れてきます。
石は自然素材であるため、経年劣化が見られます。
墓石が欠けてきてしまった、ヒビが入ってしまったというのはよく見られる経年劣化です。
また、一昔前に建てられたお墓の地盤が沈下して傾いてしまっているなどもよくあることです。
そういった事を目の当たりにした際に建替えを考えるのも良いのですが、リフォームによって解決することもできます。
では、お墓のリフォームはどのような事をするのか説明していきたいと思います。
お墓が傾いてしまう原因はいくつもありますが、まずは基礎を見直すことが大切です。
お墓が傾いてしまっていることを確認したら、まずは石材店に連絡しましょう。
お墓が傾く原因の多くは以下になります。
お墓が傾いてしまっている場合、地盤をきちんと固めるためにお墓を一度分解します。
そしてもう一度お墓の基礎工事からおこなうのが一般的です。
対処せずにそのままにしておくと、お墓が倒壊してしまう恐れがあります。
お墓は基本的に屋外に設置するものです。
そのため、雨風に常に晒されることになります。
定期的にお掃除をしていたとしても、汚れが落ちない、サビが出てしまった、艶が失われてしまったなんて事もあるはずです。
そういったお墓を新品のようにしたい場合、墓石の表面を研磨することで新品のような状態に蘇らせることが可能です。
もちろん、墓石の状態や石の種類にもよりますが、研磨だけで綺麗にすることもできるため、石材店に相談してみると良いでしょう。
市販の研磨剤を使って、自分で磨くことも可能ですが、知識がない人がそれをおこなうと余計なシミやくすみが出来てしまう可能性もあります。
費用をかけたくない一心で自分でやろうとせずに、まずは石材店に相談することをおすすめします。
苔や水垢はある程度自分で落とすことができるのですが、落としきれないものもあります。
どんなに擦っても落ちない苔や水垢は、石材店に依頼することで落とすことができます。
苔や水垢を綺麗に落とすことで、綺麗なお墓になるでしょう。
墓石だけでなく、外柵のリフォームをする方も増えています。
ブロック囲いを御影石の外柵にしたい、現在の外柵に階段をつけたいなどリフォームの理由はさまざまです。
外柵だけのリフォームも可能ですので、一度石材店に相談してみましょう。
現在経っている墓誌を新しくしたり、お墓に彫ってある彫刻を綺麗に彫りなおすことも可能です。
追加で彫刻を彫ることもできるので、希望の方は石材店に相談してみましょう。
お墓は一度建てるとすぐに劣化するものではありませんが、石材によって5年~10年ほどで劣化が始まってしまいます。
豪雨、豪雪、強風、猛暑などが原因で劣化が早くなってしまうことも考えられるため、定期的に確認した方が良いでしょう。
先祖代々のお墓を建ててから数十年~百年ほど経過しているものもたくさんあります。
そういったお墓はリフォームが必要なほど劣化が進んでいることが多いです。
新たに建てるとなるとどうしても200万円~300万円ほどかかってしまうので、リフォームを選ばれる方が増えています。
リフォームであれば数万円~数十万円で新品のような状態になります。
ただ、リフォームが不可とされる酷い劣化が見られる場合は、建替えをしてしまった方が安く済むこともあります。
当社でもお墓のリフォームを承っております。
これまで当社でおこなってきたお墓のリフォームの一例と費用を紹介したいと思います。
失われてしまったお墓の光沢を取り戻すためにおこなうのがクリーニングや研磨です。
クリーニング費用は5,000円~10,000円程度、研磨費用は20万円~30万円程度です。
年月が経つにつれて、墓石文字のペンキが剥がれてしまいます。
その文字のペンキを塗り替えるだけでも見違えるように綺麗になります。
文字ペンキ塗り替え費用は10,000円~30,000円程度です。
お墓は一つの石で出来ているのではなく、いくつかの石が重なってできています。
その石と石の間を目地と言いますが、この目地にはセメントや接着剤が塗られています。
経年劣化により目地部分のセメントや接着剤が剥がれてきてしまいます。
それを放置することでカビやシミの原因になるのできちんと補修しておくことをおすすめします。
目安としてはお墓を建ててから10年ごとにおこなうのが好ましいでしょう。
目地のセメント・接着補修費用は30,000円~60,000円程度です。