中国石材G654は別名「栗花石」や「サングレー」と呼ばれています。
国産石材である「千石石」に見た目が似ていることから「新千石」とも呼ばれています。
新千石石と呼ばれる中国石は「平和」だけではありません。
G654には「長楽」「長泰」「角美」「甫田」と種類があり、採掘する丁場によって呼び名が異なります。
色合いはグレーで中目。
G654の他の種類に比べると吸水率が低いと言われていますが、国産石材と比べるとやはり吸水性が高いようです。
そのため、雨が降った後は墓石に水シミが出てきてしまいます。
乾けばシミも薄くなるのですが、完全に消えることがないため、雨が降る度にシミができると考えて良いでしょう。
グレー系の中国石は結構多いのですが、その中でもG654は安価で求めやすいものとなっています。
ただ、平和は「長楽」「長泰」「角美」「甫田」と比較すると吸水しにくい性質を持っているためG654の中でも一番高いものとなっています。
G654の吸水率の高さは墓石の硬度に関係があります。
吸水率が高いという事は、石の中に水分が浸透してしまう事の証明です。
そうなると、色落ちや艶落ちといったトラブルだけでなく、冬場の寒さでひび割れも起こってしまいます。
吸水率が高い理由は、石自体の成分密度が低いためです。
これは硬度にも影響があり、吸水率が高い=硬度が低いという事になります。
硬度と吸水率は全く異なるものなのですが、関係性は非常に高いと言えるでしょう。
また、G654を使用してお墓を建てた後、早ければ3ヶ月ほどで白い線のようなものが出てきます。
その白い線は石材用語で「ナデ」と呼ばれているもの。
それが出たからといって何ら問題はありませんが、新品で購入したのにたった3ヶ月で白いスジが出てしまうのは嫌なものです。
実はG654の原石には数多くのナデが入っています。
自然のものですから、仕方ないと言えばそうなのですが、最初からスジが入っているものを購入する方は中々いません。
そのため、加工する際にナデを塗ったり、バナーで焼いて分からないようにしているのです。
要は誤魔化しです。いくら価格が安いとは言っても、誤魔化している墓石は気持良いものではありません。