先祖のお墓の建て直し、または生前にご自分や家族が入るお墓を建てる方がいらっしゃると思います。実際に墓石店などを覗いてみると、昔と違いさまざまな形・色のものがあり、どれを選んで良いか迷ってしまいがちです。それに、宗派やお寺によって決まりがあるのかもしれないと思うと中々スムーズに選ぶことができないのではないでしょうか。もしお墓選びに迷ったら、一度お寺に足を運び、他の方がどのようなお墓を選らんでいるか確認すると良いと思います。
お墓の品質は見ただけでは判断することができません。石の色目、希少価値など見ただけで判断できるのは、墓石の専門家くらいなものです。お墓に使用される石は世界中から集められており、150種類以上もあると言われています。そんな膨大な種類の中から良質のものを選ぶとなると難しいと言えるのではないでしょうか。そこで、ここでは「品質」に焦点をあて、お墓選びのポイントを紹介して行きます。
良質の石は一般的に『風化に強い』ものとされています。お墓は基本的に屋外に設置するものであり、何十年、何百年と後世に受け継がれて行くもの。日本は四季があるため、1年を通して湿度や温度が季節によって違いますし、強い雨風、積雪など過酷な自然環境にさらされる事になります。そのため、お墓は経年変化をするものとされています。この経年変化を『風化』と言います。選ぶ石によってはどんどん風化して行き、ヒビ、割れ、変色などが出て来てしまいます。そのため、長い年月良い状態を保つためには、石自体の品質を重視して選ばなくてはならないのです。風化に強い石の条件は以下になります。
硬度(硬い)が高いほど耐久性に優れていると言われています。御影石の場合なら600Ncm2/以上が硬くて良い石とされています。
光沢があるほど水分が弾きやすいため、雨や湿度に強いと言われています。御影石の場合なら白系(70以上)、黒系(90以上)で推奨されています。
岩石の成分が密なほど水分の吸収率が低く、雨や湿度を吸収しないため良いと言われています。吸収率は御影石の場合5%未満が硬くて良い石とされています。