お墓を建てた後の仏事はあるのか?

合掌

お墓を建てたらそれで終わりというものではありません。

お墓を新しく建てたら『開眼供養(かいげんくよう)』を行います。
開眼供養を行わなければ、墓石はただの石とみなされてしまいます。
開眼供養とは、ただの石を墓石にかえるための儀式です。
個人の霊が宿った墓石にするために、お坊さんに依頼してお墓に魂を入れてもらいます。
これはお墓が新しく完成した時だけでなく、新しく仏壇を購入した際にも同じように開眼供養を行います。

最近は終活の一貫として、自分が入るお墓を建てる高齢者が増えてきました。
その場合、基本的には建てた段階で新しいお墓に遺骨が入ることはありません。
そういった場合には必要ありませんが、お墓に納骨する遺骨がある場合は、開眼供養を行った後に納骨法要を行います。
既存のお墓に納骨する場合は四十九日法要の際に同時に行うのが一般的です。
他にも、百か日、一周忌などの法要の際に行うことも多いようです。

開眼供養はあくまでおめでたいこと。
そのため、お坊さんにお支払いするお布施は紅白のご祝儀袋を使用します。
お布施の金額については、ある程度の相場があるので、檀家総代に相談したり、寺院に直接相談すると良いと思います。
他にも、お供え物やお花、そして法要後のお斎の費用などが掛かります。
法要後のお斎とは、会食のこと。
参列者全員で供養のための会食を行います。
自宅や料亭、ホテル、レストランなどで会食を行うのですが、決して形式張ることはありません。
親戚など近親者だけでの会食となりますから、それほど改まる必要はないと言えるでしょう。

開眼供養と納骨式を同日に行う場合は、本来なら喪服を着用するのですが、
納骨する遺骨がご先祖さまのものである場合は、喪服ではなく地味な平服で結構です。
四十九日法要も同時にという場合は、喪服を着るのが一般的です。

お墓を建てると言う事は、そのお墓を代々守って行くことです。
開眼供養や納骨法要など、さまざまな仏事の他にお盆やお彼岸、そして命日なども忘れずに行いましょう。